慰めの花

お参りに行くときに持って行くものといえば、花。


当時、6歳。

花を買えないので、

野の花を摘んで、

兄のお墓へ持っていったものだ。


いつも明るく元気で、

おしゃべりな同僚がある日突然、

人が変わったように、

おとなしい人になり、

休憩室で、
悲しそうな表情でうつむいていた。


「なんだか、

一昨日あたりから変な感じがして。

元気が出ないっていうか、

自分じゃないみたいな、

そんな感じで。

原因を考えても何も浮かばない、

特に何かあったわけでもないし。」

「大丈夫?無理しないでね。」


具合が悪い→元気付ける
で、終わるのが通常だろう。
私の場合、大抵、そうはならない。

「どうしてだと思う?何かあるのかな?」


質問がくると、

勝手にスイッチが入る。

霊的なものでないときは、

「霊的なものではないよ」

とハッキリ言うのだが、

同僚を見た時から、

何かがあると

かわかっていた。


いっちょ、みてみますか。


「40歳前後で亡くなった女性が

先祖にいたと思うんだけど

花が見たいようだよ」


こんなことを言った後は、

あ〜あ、言っちゃった...

と、心の中で呟く。


今は、そんなことはないけど。


「40前後で亡くなった人のことなんて、

今まで聞いたことないな。
うちは、先祖の話は家族の間で
よくする方だけど、
聞いた事がない。いないと思う。」


そう言われても、そうなのだから、

それ以外のことは言えない。


「いると思う」

「いないと思う」

おわり



いつものパターン


後日、



祖母に聞いたら、

先祖に、40歳過ぎで亡くなった女性がいて、

それはそれは苦労続きで、

周りに遠慮しながら寂しく亡くなって、

云々....と同僚。


同僚は他人事のように

淡々と語ったていたが、

その目からは、ポロポロと

涙がこぼれ落ちた。

「あれ?なんでだろう?

なんで涙が出るんだろ?」


彼女の魂が、同僚に反映し、

涙を流した。

私は、彼女に呼ばれたようだ。

おばあちゃんが、
散歩に行くときは、必ず花を持って、
お墓に寄っていたんだけど、
おばあちゃんが骨折して、
お墓にしばらく行ってないって。
その女性も、そのお墓にいる。


「だよね。」

「ゑ眞さん。当たったよ。」


当たった、と言われると、
なぜか、ガッカリする。
そんなの、どうでもいい。
と思ってしまう。
それより、
早く、花をあげて。


その女性は、
結婚し、子供に恵まれず、
夫の妾に子供ができたりと、
心労が絶えなかったそうだ。
苦労続きの寂しい人生の中で、
唯一の安らぎが、
花を眺めることだった。
花への想いが、とても強い。

「おばあちゃんが回復するまで、
母がお墓に行く、
永代供養も考えると言ってた。」


お寺なら、いつもお花が見れるものね。

それもいいけど、


お墓の周りに花を植える。
これもいい。

どうか、霊魂を花のある場所に。
彼女が生まれ変わる準備ができるまで。









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いっちょ、みてみますか

慧眼(けいがん)、炯眼(けいがん)、達眼(たつがん) 目ではなく眼で見る いっちょ、見てみますか。 今後、ブログ記事は、希望される方のみに配信いたします。

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