霊性の震災学から導き出す成仏とは
『呼び覚まされる霊性の震災学』には
東日本大震災後に目撃した
霊の話しが記されている
この本が
新聞や雑誌で紹介されると
「霊の目撃談が、記事が出た後、非科学的だといった批判はほとんどなく、学問としての共感が大きかった」
という
宮城県石巻市のタクシー運転手へ
霊現象について
聞き取り調査が行われると
霊の目撃談が
次々と出てくる
震災から3カ月ほどたった
初夏の深夜
石巻駅周辺で
真冬のコートを着た
30代ぐらいの女性が
乗車してきた
目的地を尋ねると
「南浜まで」
と答えたので
「あそこはほとんど更地ですけど、かまいませんか」
と聞くと
「私は死んだのですか」
と震える声で話した
驚いて後部座席を見ると
誰も座っていなかった
他にも
8月なのに厚手のコートを着た
20代ぐらいの男性客が
目的地に着いたときには
姿がなかった話や
8月の深夜に
コートにマフラーをした
小学生の女の子が
手を挙げて乗車
運転手は迷子だと思い
女の子が答えた家の場所まで
送り届けると
「ありがとう」と言って
降りたとたん
姿を消した話
そんな体験談が記されている
このような体験談は
「思い込み」や「勘違い」
とは言えない
なぜなら
タクシーは人を乗せて
走り出した時点で
メーターを「実車」や「割増」に
切りかえるため
乗せた「霊」は
無賃乗車扱いになって
運転手自ら肩代わりしており
その記録が残っている
さまざまな霊の目撃談が出た
死者・行方不明者が1700人を超える
岩手県陸前高田市では
何十人もの霊が
道をふさいで
車が渋滞した
という話もある
反対に、
霊が出ない街がある
宮城県気仙沼市の唐桑半島だ
遠洋漁業が盛んな地域で
海難事故による
死者・行方不明者が多い
行方不明者を1週間程捜索して
見つからなかった場合
漁労長が、死んだと決め
家族に宣告する
津波の場合も
残された人たちが
「死」を社会的に受け入れ
納得する文化があるので
霊が出ないのだという
亡くなった人と
残された者の
死に対する納得が
成仏につながるのだろう
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