グアムの丘の上で
3年前、たまたま4日ほど休みが取れ、グアムへ行った。
到着してすぐ、一緒に行った友人が、
ツアーでも申し込もうとネット検索した。
グアム太平洋戦跡ツアーというのがある、
リゾートとかけ離れてて面白いんじゃないかと、
それに申し込んでくれた。
ケン芳賀さんの案内で、戦跡を訪れた。
膨大な資料を調査し尽くし、
遺族や現地の人から聞いた氏の語りは、
生々しく、兵士たちに心を寄せ、
語り部としての重責を背負っている人だと思った。
情報誌や教科書には載っていない話が次々に語られる。
日本軍は、敵軍との圧倒的戦力の差を埋めるため、
敵軍が睡眠をとっている間も
作戦を実行するため、不眠不休で山を越えた。
そんな話を聞き、他のツアー客が涙を流し聞いていた。
私はというと、戦争の歴史はある意味興味深い、
どんな話を聞いても
戦争は甚大な犠牲が生じるものだなと、
なんだか、実感がわかないままだった。
霊も見えないし。
ツアー終盤、丘の上の広場で、芳賀さんが、
「あの川ですよ、
日本兵が死んだ戦友を鎧代わりに背中に乗せ、
一晩かけて渡ったのは」
と、丘の上から指さした。
へ~、そうなんだ。
「これでツアーを終わります。」
「ありがとうございました。」
氏の熱い語りが終わり、
視線を広場へやると…
沢山の兵士が、
きれいに並んで芳賀さんに敬礼をしていた。
日本兵の霊魂が、
芳賀さんに敬意を表していた。
それまで遠い昔の物語のように聞いていた
私の目から、
一気に涙が溢れ、泣き崩れた。
霊魂を慰めるとは、こういうことかと、
肺腑にしみた瞬間だった。
#パワースポット #グアム #兵士 #霊魂 #戦争 #戦跡 #ツアー #慰霊
0コメント